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先日の撮影。
納品と請求先は近代美術館さま。

1200万画素のカメラで
6枚の絵を複写。

それを一枚の絵に。
余白を抜いても合計4500万画素以上。

でかい!
(写真はおみせ出来なくてごめんなさい。)

撮影したのは、
60代の女性が描かれた水墨画。

撮影現場につくと、
広い工房に6枚の絵がズラリと並べられている。
覗き込んで、ドキッとした。

芸術のことはわかりませんが
エゴは感じられず、
まっすぐに向き合ったことが伝わってくる。
見たことのない世界へ吸い込まれそうで!

撮影開始。

壁には、位置を固定するマーキング。
絵には一枚ずつ、2枚の裏打ちがされており
その四隅に、マスキングテープが
飛び出すように貼られ、
押しピンで壁にぴったりと
くっつけられるようになっている。

至れり尽くせりのセッティング。
おかげさまで、無事に撮影が終わりました。

撮影場所は、
京都文化財保存などを手掛けている工房。

裏打ち、パネルへ水張り、
水張りしたものを外す、修復、額装、・・・などなど。

古来のものまで幅広くこなされる先生。
30年仕込みの職人技です。

撮影後に、別の工房もみせてくださり。
氷入りのお茶を頂きながら
いろんなお話を聞かせてくださいました。

大学時代に模写や修復など専攻し
芸術について、学んだそうです。

卒業後、
芸術品を手掛けられる工房に就職。

工房では、額装だけ手掛ける人、
新しいものだけ修復する人、古い物だけ修復する人。
のりをつくる人。
(まだまだ工程はありますが・・・)

のりなんて、鍋に澱粉を火にかけ、天然のもので作られる。
何十年先まで保存を考えると、
市販品は混ぜ物で使えないそうです。

工程は細分化され、
一つの持ち場で人生を終える職人も多いそうです。

一生かかっても奥が深く
教わるのも、教えるのも難しい世界なのだとか。

そんな中、
独立をされて10年。修業時代は20年。
合計30年この道にいらっしゃる先生。

修業時代は、
運良く、いろんなポジションを手伝い。
一通り出来るようになったそうです。

独立のきっかけは、
先代の社長さんの死。

その後、受け継がれた会社に
職業をするものの、導かれるように、独立。

会社の場所は、
亡くなられた先代の社長さんが使っていた工房。
先生の修業時代を過ごした場所でもある。
縁あって、いろんな人から助けられ、
この地に足をおろすことができたそうです。

こちらの、工房で
前回撮影をさせて頂いた時は、1.8m×2m強の大きな巻物。

修復される前の写真を見せて頂くと、
考えられないほど、年代とともに、ひどくいたんでいた巻物が
神神しい美しい絵となり、
過去から生き返ってきたかのようでした。

その時、お弟子さんがおっしゃっていた言葉が今でも耳に残ります。
『先生に追いつきたいから日々頑張るけれど先生はさらに上を目差して技を磨かれるので、僕は追いつけない。
けど、怠けるとこの差は届かないほど開いてしまうので磨き続けなきゃいけない!』と

目を輝かせていらっしゃいました。

血縁関係ではないけれど
尊敬されるから成り立つ師匠と弟子の関係。

そこには、受け継がれてきたDNAがあり
命は終わる日がくるけれど、
持っているDNA(血とか族とかでなくても)は
永遠に生き続いてゆくんだなぁ・・・。と、
思ったりしました。

_DSC4018.jpg 工房に庖丁?

パネルにきれいに貼られた絵、
そこへ刺繡をされた布が
まっすぐに張られている。

「これって、水張りですか?これって!どうしてまっすぐ切れるんですか? どんなカッター?」
思わずヘンなポイントで困らせる質問をしてしまった。

写真スタジオにいたアシスタント時代、
水張りでバック紙をパネルに貼っていたけれど

破れたり、よれたら、
また貼り替えたらいい「しゃーない!」なんて贅沢な考えと、
工房での失敗がゆるされない状況と比較し、
身震いしてしまった。

_DSC4017.jpg

さらに驚く
カッターでなく、
ヘラや庖丁で切られる。


見せるために並べてくださいましたが、
さっと!キレイに置かれる先生。

_DSC4019.jpg _DSC4020.jpg

工房の中。

写真撮影にブログまで。
快諾してくださいました。パシャ

この仕事をしてると、
本物や、天職をしてる人にあう機会が多い。

いつも、自分一人で話を聞くには、もったいなくて、
取材じゃないので、ボイスレコーダー登場とはいきませんが
(他にもたくさんのお話をしてくださいましたが、抜粋でごめんなさい。)


撮影場所の大きな工房も、
お茶を出してくださった工房も
なんともいえない、心地いい空気がありました。


工房にある絵達は、
どれも意志を持ち、先生の下へ、
修復や額装をしてもらいたくて、
自ら来たように見える。


・・・なんてね


複写について、先生に聞いてみた。
「複写しているもので、美しい写真って出会ったことありますか?どんな風ですか?」
また、こまらせる質問。

「昔はすべて手書きで模写だったけど、今は、ほとんどなくなり写真になってね。」

「筆の質感など、写真でリアルに再現しても、何かが違うんだよね・・・。」
寂しそうに答えられました。


現代の進化する世の中とは、逆行し、修復という形で過去をよびもどし、
文化遺産を残そうとする姿は、神神しかったです。


K i i T




人物と料理撮影が得意な関西在住のフリーカメラマン。 ☆好きな事☆ 写真を撮る。海で『ぼーっ』と釣れない魚釣り、ねこ武蔵とお昼寝。ビール、豆腐。りんご。氷。グリコのプッチンプリン。 ☆Facebook☆☆Twitter☆ やってません。ごめんなさい。 始めたらこちらのブログでお知らせします。
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